スタッドレスタイヤに履き替えたり、夏用タイヤに戻したりした時、取り外したタイヤの保管を正しく行う必要があります。 いい加減な保管をするとタイヤを劣化させてしまい、その結果、タイヤの寿命を短くしてしまいます。履き替えたタイヤの正しい保管方法と保管場所、マンションの場合についてお伝えします。

スタッドレスタイヤの保管方法は?

夏用タイヤから冬用タイヤへ、冬用タイヤから夏用タイヤへ、スタッドレスタイヤなど交換したタイヤは、使用場所や用途にもよりますが、雪の少ない地域では使用していない期間の方が長いことが多いですよね。 そのため、使用していないタイヤの保管方法はタイヤを長持ちさせるためにはとても重要です。

スタッドレスタイヤなど使用していないタイヤの正しい保管方法

①外したタイヤは、良く洗いしっかり乾燥させましょう。

汚れたタイヤのまま保管すると劣化の原因になります。 普段の洗車にしようしているものでよいので、汚れをしっかり落とします。忘れがちですが、タイヤの溝に挟まった小石なども、マイナスドライバーなどを使って丁寧に除去しましょう。

②空気圧を調整しましょう。

走行時のままの空気圧ではタイヤに負担がかかってしまいます。 タイヤの空気圧を規定値の半分程度(1.0~1.5kgf/㎝²ぐらい)まで落とします。 (空気圧の規定値が分からない方は、たいがい運転席のドアを開いた下の方やセンターピラー付近などにシールが貼っているはずですので覗いてみてください。)分からなければガソリンスタンドなどでも教えてもらえます。

③保存用カバーにいれましょう。

タイヤ用の遮光カバー、なければ、大きいビニール袋などに入れて雨風、直射日光による紫外線、オゾンなどからタイヤを守りましょう。

スタッドレスタイヤの保管場所は?

スタッドレスタイヤなどのタイヤは高温多湿に弱く劣化の原因になります。タイヤが劣化すると寿命が短くなったり、正しく働かなくなったりして危険です。 スタッドレスタイヤなどの外したタイヤを長期保管する場合の保管場所としてもっとも適している条件は、雨風、直射日光による紫外線、オゾンなどからタイヤを守ることができる場所、つまり、屋根付きガレージや倉庫、納谷などです。

タイヤの置き方

タイヤの置き方には、大きく分けて、「縦置き」「平積み」がありますが、どちらがいいのかというのは、色々な意見があり見解も違うようです。基本的には縦置きが良いとされていますが、実際はどちらが正しいということはないようですので、ご自身の保管場所のスペースに合わせた置き方で選びましょう。その際、縦置きと平積みで、注意点がありますので参考にして下さい。
 
◆<タイヤの置き方 「縦置き」の保管方法><タイヤを「縦置き」にする場合は、ホイールを外す> ホイールを付けたまま縦置きで保管するとゴムが接地しているポイントに負担がかかり過ぎるため、ホイールが変形しやすくなります。タイヤを縦置きする場合は、ホイールははずしましょう。また、タイヤを直接置かず、タイヤの下に「すのこ」などを引くことで、タイヤのゴムが触れている地面が汚れるのを防ぐ効果があります。
◆<タイヤの置き方 「平積み」(横置き)の保管方法><ホイールを付けたままタイヤを保管する場合は、「平積み」(横置き)> ホイールを外したタイヤだけの状態で横置きに積むと、下のタイヤほど負荷増していきタイヤの変形につながります。特に一番下のタイヤは、全タイヤの重さかかった状態になります。平積み(横置き)の場合は、ホイールは付けたままにし、タイヤ重みで接地面の扁形を防ぐために、タイヤの圧を下げるのをお忘れなく。

まとめると、タイヤだけならば「縦置き」、ホイール付きならば「平積み(横置き)」がベストです。
もう一つ、保管しているタイヤを長持ちさせるポイントは、置いているタイヤの位置をローテーションさせることで一つのタイヤだけにかかる負担を減らすことが出来ます。できれば、月に1度程度保管しているタイヤを動かしてメンテナンスしましょう。

スタッドレスタイヤの保管でマンションの場合は?

大型、小型に関わらず、車のタイヤ4本分というのは結構なスペースが必要である上、長期間の保管に適した条件をみたす必要があるとなると益々困難になります。

家にガレージや倉庫などがある場合は問題ありませんが、マンション暮らしの場合、場所の確保はかなり難しいでしょう。

マナー的にも防犯的にも共有スペースにスタッドレスタイヤなど交換して外したタイヤ置いておくというわけにもいきません。かといって、家の中にいれると邪魔であるのはもちろん、汚れたり、ゴムのにおいがきつかったりして不便極まりない。 

では、いったいマンション住まいの方達は、スタッドレスタイヤなどの外したタイヤを何処にどのように保管しているのでしょう。 

まれに、「押し入れの下段に入れている」という方もいらっしゃるようですが、多く方の保管場所は、やはり「ベランダ」での保管が圧倒的に多いようです。

4本ものタイヤを置くにあたりラックなどを上手に利用することで、狭いベランダのスペースをより有効に使うことができます。 ベランダにタイヤを際には、高温多湿にならないように気を付け、雨風、紫外線、直射日光を避けるために、遮光シートやガバーをかけておくのはもちろんですが、タイヤは、オゾンによる劣化も気を付けなければいけません。エアコン室外機の風が直接当たるような場所を避けることもタイヤの劣化を防ぐために重要です。 

ベランダに置くことがどうしても難しい場合は、イエローハットやオートバックスなどのカーショップやガソリンスタンドなどが行っているタイヤ保管サービスなどの利用を検討してもいいかもしれません。

行きつけのカーショップやガソリンスタンドなら必要な時にタイヤの取り付け、取り外し、ローテーション、点検などもお任せできて便利です。

また、お近くにトランクルーム、貸倉庫などがあれば値段や条件などを調べてみてもいいかもしれませんね。 

ちなみに、スタッドレスタイヤなど履き替えたタイヤを預かってもらう場合、年単位や月単位、期間限定など様々ですが、タイヤ4本を預かってもらうおおよその相場は、月額およそ1000円~2500円ぐらいのようです。 サービスの内容や値段などは各店舗によってそれぞれ異なりますので、気になる店舗に直接聞いてみて下さいね。

まとめ

少しのことで、保管したタイヤの寿命が延びるならやらない理由はありませんね。 いざ、タイヤ交換して使おうと思ったときに、劣化していて使い物にならない!買い替えしなければならない!なんてことになったらもったいないです。 

また、費用面だけでなく、特に、スタッドレスタイヤの場合は、凍った道路や雪道で使うということを考えると危険も伴うこともあります。

正しい保管方法でタイヤの劣化を防いで少しでも長く愛用できるようにしたいですね。 参考になれば、幸いです。 

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